2年程前、私は友人のカナディアンの女性と共にホリスティック・セラピー・クリニックを立ち上げ、それが順調になりだした頃、日本のわが家の愛犬(現在16歳)が心臓発作で倒れ、それ以来、私はこの子の一秒でも長い延命に全力を注ぐ毎日です。しかしカナダには現在もたくさんの私の元クライアントがいて、年に2回程、彼らとの親交と、また今回は、エオラのカード・リーディング&ジェムストーン・ヒーリングの体験リサーチを行うため、カナダへと旅立ちました。ポケットには、今日の石の‘ジャスパー’を詰めて。
ようやく長いフライトを終え、懐かしい友との喜びの再会も束の間、彼女は私を空港からまっすぐ緊急の馬の所へ案内し、挙句の果てに、ブーツとジャケットを手渡された私は、泥濘の現場で彼女を手伝う羽目になりました。というのも、私たちの得意の1つに、アニマル・ヒーリングがあったからです。
訪問先の馬は、左足後方の関節部分が異常に腫れ上がり、明らかに痛めた足の酷使による炎症と思われました。そこで彼女と私は、リンパの流れやエネルギー調整を行いましたが、かなりの重症で、やはりドクターの指示を仰ぐのが一番、と判断して終了しました。そして帰り際、うっかり聞き忘れていたこの子の名前を聞くと、何と‘ジャスパー!’その瞬間、私はすっかり忘れていたポケットの中の存在を、軽いめまいと共に思い知らされたのです。
さて、2日目からは内輪のボランティアがはじまり、私の体験リサーチに協力してくれる元クライアントや、心優しき人達がたくさん集まってくれました。何しろ今回の目的は、私が行うはじめのエオラのリーディングとヒーリングに関する率直な意見を、彼女たちから求めることでした。
雄大な大自然の下で生活するカナダの人々は、スピリチュアルな感性が非常に高く、少しでもいい加減なリーディングやセッションを行えば、即座にそのウソは見破られ、非難の対象となります。それゆえ、このエオラ・クリスタルの王国のガイド役となる私は、45枚のカードに全神経を集中し、場合によっては、アカシック・レコードにアクセスする位の気概を持って、セッションに臨まなくてはならないのです。
この記念すべきチャリス・オブ・ライフ・リーディングの第一号となったのは、キャサリン。そして、彼女が選んだのは奇しくも4枚のハートストーンのカードで、これを見た瞬間、私の不安と緊張は嘘のように消え去りました。なぜなら、これらのカードは誰に対しても惜しみない愛を注ぎ、また誰よりもその愛を得るにふさわしい彼女そのものだったからです。その75分後、彼女はほんのり上気した頬に、満面の笑みを浮かべて帰ってゆきました。そう、セッションは成功したのです。
そして、キャサリンからはじまったチャレンジの最後は、お腹をこわしたスコッチ・テリア犬。昨日のジャスパーの例もあるので、恐る恐る名前を尋ねるとブレンダ。私の今日のカードはアズライトで、まさかこんな名前の犬だったら? と身構えていたので、何ともほっとしたのでした。
さて、一夜明けて3日目。それは私の生涯にとって最悪、そして再び、エオラの奇跡を体験する記念すべき日ともなったのです。今日のカードはスモーキー・クォーツ。ですから、思い切り効きそうなレーザークリスタルを選び、まるでドクターが手術の時に使うメスのように、フェルトを敷いた皿の上に並べました。
と、ここまでの準備は良かったのですが、スーザンが時間を間違え、あまりに早く来てしまったために、「エネルギー・シールド」即ち、「頭から順に足先まで光が自分を被うイメージをして、クライアントのネガティブなエネルギーから自分を守る方法」を膝から上の段階で中断されてしまったのです。しかし一応は簡略でもシールドはできたし、また今回の主役はカード・リーディングだから、ヒーリングの方は大丈夫?? と甘く見たのが
後の大誤算となります。
スーザンは、私もはじめて会う雑誌の編集長を務める58歳の女性で、ざっくばらんな性格のためか、私たちはすぐに打ち解け、会話も弾みはじめた頃、彼女は自分のオーラの色と形について質問してきました。そこで私は、彼女に目を凝らすと薄い水色で、形については、後で手を使ってスキャンすると説明し、すぐさまリーディングに入りました。
ちなみに彼女のチャリスのカードは、2の位置がグリーン・トルマリンで、この‘繁栄のカード’のように、彼女の現在は華やかで、仕事も家庭も全て完璧でした。ただある一つの不安を除いては。
彼女の話によると、昨年12月に3歳の孫娘を病気で失い、その時は悲嘆にくれたが、今はすっかり元気を取り戻した、とのことで、私はこれから行うジェムストーン瞑想の中で、孫娘と楽しい時間を過ごすイメージを使うことを考えていました。
しかし話はこれだけではなく、当時の彼女は死んだ孫娘にどうしても会いたくて、何人かの霊媒師と接触し、結果は失敗に終わったものの、それ以来、時おり何かが目の前に現れ、とても怖い経験をしたが、現在は見なくなったから大丈夫、と大らかに語るのでした。
今回、私はエオラのリーディングにばかり気を取られ、まさかこんな女性が飛び込んでくるとは、想像さえもしていなかったので、事の重大さと、下手をすれば映画『エクソシスト』の如く、邪悪な悪霊と戦わなくてはならない?と思うと全身に戦慄が走るのでした。
とにかく彼女を立たせ、オーラを手でスキャンすると、確かに上半分に若干の歪みが? さらに、今度は念入りにオーラを第3の目で捉えてみると、色は平気なのに、それはイヤーな感じ、何とも言えない程の嫌悪感がよぎります。そしてついに、私は彼女を取り巻くネガティブなエネルギーの存在を確信し、「もうやるっきゃない」と覚悟を決め時、今日のカードがなぜスモーキー・クォーツなのかが納得できました。なぜなら、数あるクォーツの中でも、特にヒーラーがネガティブな状況に追い込まれた時、これ程、頼りになる石は見当たらないからです。
しかし、クリスタルの先端からはレーザーが出る、といわれる程パワーが強く、それを直接ひとに向けることはとても危険なのですが、今回私は敢えて、彼女を取巻くネガティブなエネルギーを、このスモーキー・クォーツのワンドで、何度も何度も切り裂くという暴挙に出ました。
そしてその開いた穴に、すぐさま100%ピュアなエネルギーをクリアー・クォーツで送ったのですが、どうもパワー不足の感がして、終いには、あの伝説のレムリアン・シード・クリスタルまでも持ち出し、ひたすら振り続けたのです。そして、ついにスーザンのオーラがクリアになった時、私は全ての窓を開け放ち、ネガティブなエネルギーを戸外に追い払ったのでした。
それは、本当に長いような短いような戦いでした。しかし私の必死の戦いも、彼女は知る由もありませんが、その後に行ったジェムストーン瞑想の中で、愛しい孫娘に会えた彼女の目から一筋の涙がこぼれ落ちた時、私は自分自身にVサインを贈ったのです。
しかし、この2時間にも及んだ戦いの疲れは尋常でなく、彼女が帰るとすぐ、私は近くの椅子に座ろうとしましたが、それができない自分の身体の異変に愕然となりました。
足が動かない!! 膝下はガクガクと音を立て、力という力が全く入りません。そしてやっとこの時、自分の犯したとんでもない過ちに気づいたのですが、それはあまりにも遅すぎました。
私は膝下のエネルギー・シールドを怠ったため、彼女のネガティブなエネルギーは私の防御されていない膝下に漂い、私を完全に縛り付けてしまったのです。今、私の目の前には、エオラのカードとその上に置かれた44個のジェムストーンが置かれていますが、何分、距離が遠くて手が届きません。その上、今まで感じたことのないような強烈な頭痛が後頭部を襲い、頼みのパートナーの彼女は、例のジャスパーの所に出かけて不在のため、この部屋には私ただ一人です。
私は「誰か助けて!」と、必死に心で叫んでいると、一瞬、エオラの顔のカードが目に飛び込んできました。そこで、今度は他でもないエオラ自身に向かって「エオラ、助けて!」と叫び、ひたすら彼女の顔を拝み続けていると、激痛で歪む頭のどこからか「パイライト」という声が聞こえた気がしました。しかし、最悪の状況下の自分が、自身でヒーリングを行うことは自殺行為なのですが、とにかく夢中で、手の届く所にあったパイライトを鷲づかみにし、それを強く両膝に押し付けたのです。
時間はどれ位経ったのでしょう? ふと気がつくと、足先から何かが抜けた気がしたので動けると直感した私は、必死にドアというドア、窓という窓を開け放し、今度こそこの悪霊?を戸外に追い出すことに成功したのです。しかし、この極限の状況から解放された途端、私はへなへなと床にへたり込み、助けてもらった2個のパイライトと共に転がってしまいました。この石はヘマタイトにも似た構成を持ち、健康面では鉄分の含有量が多いため血行を促し、また危険に対する保護と大地にグラウディングさせる力も兼ね備えています。
しかしなぜあの時、パイライトという声が聞こえたのでしょうか? 混乱する頭では、決して選ぶことのできない普通の石を、私の耳元で囁いてくれたのは
「エオラ! あなたでしょう?」
現在、日本における私のクライアントは、わが家の16歳の雌の老犬のみです。
先日、試しに彼女のチャリス・リーディングをしてみると、不思議なことに、これは人間だけでなく、犬に対しても行えることが分かりました。そのため、毎日、彼女のためにカードを引き、それを基にしたアニマル・ヒーリングを行っています。
今回、幸運にもまたエオラの奇跡体験者となった私は、今後、日本におけるカードの普及と、愛しいペット達の命のために、これを役立てようといま、真剣に考えています。
エオラは奇跡だけでなく、こんな気づきをも私にくれました。
環 マイラ